韓国 vs 日本 | 保育園・幼稚園の費用と制度、14年在住の韓国人パパが実際に比べてみました

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韓国 vs 日本 | 保育園・幼稚園の費用と制度、14年在住の韓国人パパが実際に比べてみました

日本在住14年 · 韓国×日本生活比較シリーズ · 2人育児の実体験より

日本の保育は無償化されていると聞いていたのに、いざ子どもを保育園に入れてみたら毎月請求書が届きました。給食費、行事費、絵本代……。無償というのは保育料だけの話だったんです。韓国で育ったわたしにとって、当たり前だと思っていたことが日本ではまったく違う形で動いていました。

日本に14年住み、2人の子どもを保育園・幼稚園に通わせた経験をもとに、韓国と日本の保育制度と費用をありのままに比較してみます。日本への移住を考えている方や、今まさに日本で育児中の方に、少しでも役立てれば幸いです。

韓国と日本の保育園幼稚園の費用と制度比較

目次

  1. 韓国と日本の保育制度・基本構造
  2. 費用比較 ── 無償化の実態
  3. 入園方法 ── 韓国の待機 vs 日本の指数制
  4. 教育方針の違い ── 遊びと先取り学習
  5. 日本育児ならではの独特な文化
  6. 2026年から変わる日本の保育制度
  7. 14年パパのリアルなアドバイス
  8. まとめ

韓国と日本の保育制度・基本構造

両国とも保育園と幼稚園がありますが、運営のしくみや制度的な構造はかなり異なります。まず基本的な部分から比べてみます。

項目 韓国 日本
施設の種類 어린이집(0〜5歳)
유치원(3〜5歳)
保育園・認定こども園(0〜5歳)
幼稚園(3〜5歳)
管轄省庁 保健福祉部(어린이집)
教育部(유치원)
厚生労働省(保育園)
文部科学省(幼稚園)
無償保育の年齢 0〜5歳(所得制限なし) 3〜5歳は無償
0〜2歳は所得基準あり
運営時間 平均 07:30〜19:30 保育園 07:00〜19:00
幼稚園 09:00〜14:00(標準)
入園方法 待機申請(아이사랑ポータル) 指数(点数)制による審査

日本の「認定こども園」は保育園と幼稚園の機能を合わせた施設で、近年急速に増えています。共働き家庭には保育園か認定こども園が現実的な選択肢になります。

費用比較 ── 無償化の実態

日本は3〜5歳の保育料が無償と聞きますが、実際に生活してみると毎月請求書が届きます。保育料以外にさまざまな名目の費用が加算されるからです。

費用項目 韓国 日本
保育料(3〜5歳) 無償 無償
保育料(0〜2歳) 無償(所得制限なし) 所得に応じた自己負担
(平均 約2〜6万円/月)
給食費(副食費) 一部負担あり 約5,000〜8,000円/月
(無償化の対象外)
入園金(幼稚園) なし または少額 私立の場合 3〜10万円程度
行事費・教材費 少額 年間数万円規模
実質月額負担(3〜5歳) 5〜10万ウォン程度 1〜2万円程度
(給食費・雑費含む)

✏️ 実体験

子どもが3歳になって無償化の対象になったとき、正直ほっとしました。でも最初の月の請求書を見てちょっと驚きました。給食費、行事積立金、絵本レンタル代を合わせると毎月1万円以上になっていました。「無償」というのは保育料だけの話だったんです。韓国ではこういった項目がまとめて請求されることがなかったので、最初は少し戸惑いました。

入園方法 ── 韓国の待機 vs 日本の指数制

保育施設に子どもを入れる方法も両国で異なります。韓国はポータルサイトで待機申請をして順番を待つ方式ですが、日本は「指数」という点数制で入園優先順位が決まります。

項目 韓国 日本
申請方法 아이사랑ポータルで待機申請 市区町村に利用申請書を提出
優先順位の決め方 待機順+加算点 指数(点数)で決定
共働き・ひとり親・障害など加算
待機期間 地域によりさまざま(数ヶ月〜1年) 都市部は待機児童問題が深刻
指数が低いと入園できないことも
結果通知 随時(空きが出たら連絡) 年1〜2回一斉通知
(主に2〜3月)

✏️ 実体験

日本で保育園を探したとき、指数の計算が思ったより複雑でした。両親ともフルタイムで働いているという証明が基本で、そこにひとり親・兄弟在籍・認可外施設の利用実績などの加算項目があります。指数が同点なら抽選になる区もあって、韓国の待機申請よりずっと戦略的に動く必要があると感じました。うちは2人目だったので兄弟加算が使えて、希望の保育園に入れてよかったです。

教育方針の違い ── 遊びと先取り学習

韓国も日本も、国の方針としては「遊びを中心とした保育」を掲げています。韓国のヌリ課程(누리과정)も、日本の幼稚園教育要領も、遊びを通じた発達を重視しているという点では同じです。

ただ、現場の空気感はかなり違います。

項目 韓国 日本
公式の教育課程 ヌリ課程(遊び中心) 幼稚園教育要領(遊び中心)
実際の雰囲気 英語・数学などの
先取り学習ニーズが強い
小学校入学まで
勉強より遊びに集中
重視する力 認知的能力(知識・言語) 非認知的能力
(社会性・自立心・忍耐力)
習い事・塾 英語塾などが一般的 就学前の塾は少数
スポーツクラブが主流
文字・数字の教育 一部施設で早期教育あり 小学校入学後からが原則

✏️ 実体験 ── 公園の子どもの数が違う

韓国に一時帰国したとき、幼稚園の帰り時間くらいに公園を通ったんですが、子どもの姿がとても少なかったんです。最初は「平日だから?」と思ったのですが、聞いてみると放課後にそのまま英語や数学の学習塾に行く子が多いとのことでした。国の方針では「遊びを大切に」と言っているのに、実態はかなり違うなと感じました。

日本の公園は夕方になると子どもたちでにぎわっています。保育園や幼稚園が終わった後、公園で思いっきり遊んでから帰るのが日常の風景です。うちの子どもたちも、友達と公園で走り回って泥だらけになって帰ってくることがよくあります。どちらがいい悪いではありませんが、子どもが外で遊べる時間という点では、日本のほうが多いと感じます。

日本の子どもたちが小学校に入学するときにひらがなをうまく書けないこともよくあります。最初は驚きましたが、小学校でゼロから丁寧に教えていく仕組みになっているので問題ありません。むしろ就学前に間違った書き方が身についてしまうことを心配する雰囲気があります。

これは優劣の話ではなく、それぞれの国が「子どもにとって大切なもの」をどう捉えているかの違いだと思います。

日本育児ならではの独特な文化

制度や費用だけでなく、日常の文化的な違いも大きいです。韓国で育った親御さんが最初に戸惑いやすい、日本の保育ならではの文化をまとめました。

1

アナログな連絡帳文化

日本の保育園では今も手書きの連絡帳を使うところが多いです。毎日、子どもの食事量・睡眠時間・排泄の状況を手書きで記入して提出します。アプリでやり取りする韓国と違い、日本はアナログ方式が主流の園も多い。外国人の親御さんにとって、毎日日本語で文章を書くこと自体がかなりのプレッシャーになります。

2

自転車での送り迎え

日本では自転車に子どもを乗せて送り迎えする光景がごく普通です。前後に子ども用シートをつけて2人同時に乗せる「ママチャリ」は育児の必需品です。韓国ではあまり見かけない光景ですが、日本では自転車での送り迎えが生活の一部になっています。

3

準備物地獄(袋地獄)

日本の保育園・幼稚園への入園時には、準備物のリストがかなり多いです。サイズが指定されたバッグ、お箸入れ袋、上靴入れ袋、体操服袋など、規格に合わせて手作りしなければならないものも多い。ミシンがないと大変だという声は毎年聞こえてきます。最近は既製品も増えていますが、手作りを好む雰囲気がまだ残っている園もあります。

4

多い行事と保護者参加

運動会、発表会、保護者参観など年間行事がかなり多いです。平日開催のものもあり、共働き家庭には負担になることも。行事ごとに衣装や準備物が必要な場合もあり、年間の行事費が予想より多くなることがあります。

2026年から変わる日本の保育制度

2026年から日本の保育制度に重要な変化があります。日本への移住を考えている方は、ぜひ事前に把握しておいてください。

こども誰でも通園制度

2026年から、親の就労状況に関わらず生後6ヶ月〜3歳未満の子どもを保育施設に預けられる「こども誰でも通園制度」が全国的に始まります。

利用料金は1時間あたり約300円程度で、月最大10時間まで利用可能です。専業主婦・育休中の親も利用できるため、育児の孤立防止や親の一時的な休息に役立つことが期待されています。

※ 開始時期や利用時間は自治体によって異なる場合があります。お住まいの市区町村にご確認ください。

14年パパのリアルなアドバイス

✏️ 実体験 ── 日本の保育で感じたこと

日本の保育制度は最初は複雑に感じますが、一度軌道に乗れば安定しています。うちは2人目のとき兄弟加算が使えて希望の保育園に入れましたが、指数が低いと本当に苦しい戦いになります。早め早めに動くことが大事です。

① 保育園の入園活動は妊娠中から始める

特に都市部は人気施設の競争が激しいです。妊娠中に地域の区役所・市役所へ行き、指数の計算方法を事前に把握して、入園可能な施設のリストを確認しておくことをおすすめします。

② 児童手当と自治体の支援金は必ず確認する

日本は所得制限なしで児童手当が支給されます。東京都の場合「018サポート」という独自の支援があり、0〜18歳の子どもに月5,000円が追加支給されます。施設を利用していなくても受け取れますので、必ず申請してください。

③ 準備物は早めに用意する

入園決定後に準備物リストをもらうと、想像以上に多くて焦ることがあります。ミシンがなければ周りに作れる人がいるか早めに確認するか、規格に合った既製品を扱うショッピングサイトを事前に調べておきましょう。

④ 先取り学習への期待値を調整する

韓国式の先取り学習文化に慣れていると、日本の保育園で子どもが勉強をしていないように感じるかもしれません。でも日本の教育方針は違います。遊びを通じた社会性の発達を重視しており、それが長期的により効果的だという研究も多くあります。子どもの成長の仕方が違うだけで、遅れているわけではありません。

まとめ

韓国と日本の保育園・幼稚園の制度は、表面的には似ているように見えても、実際に生活してみるとかなり違います。費用の構造、入園の仕方、教育の方針、そして日常の文化まで、ひとつひとつ異なります。

国の方針として「遊びを大切に」と言っているのは両国とも同じですが、韓国では英語や数学の先取り学習をする子が多く、放課後の公園に子どもの姿が少ないという現実があります。一方、日本の公園は夕方になると子どもたちで賑わっています。どちらが正解ということではなく、それぞれの社会と文化の中で育まれてきた育児観の違いだと感じます。

日本移住後に育児を始める場合は、制度を事前に把握し、地域の支援情報をしっかり活用することをおすすめします。最初は戸惑うことも多いですが、慣れてくると日本の保育環境が子どもにとっても親にとっても悪くないと感じられるようになるはずです。

次回は韓国 vs 日本 ── 職場文化の比較をお届けします。残業・飲み会・有給休暇の実態を14年の経験をもとに比べてみます。

日本で育児中の方、保育園の入園でどんなことが大変でしたか?コメントで教えていただけると、これから移住される方の参考になります。

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